オペラ チケット イタリア

Teatro Filarmonico


Platea A, € 76
Platea B, € 76
Galleria I, € 49
Galleria II, € 36



妖精ヴィッリ、G.プッチーニ

妖精ヴィッリ、G.プッチーニ

ジャコモ・プッチーニの2幕オペラ「妖精ヴィッリ」は、完成した形に至るまで何度も改訂されました。最終的なバージョンが、今シーズン、ヴェローナのフィラルモニコ劇場で上演されます。プッチーニは、音楽出版社エドアルド・ソンゾーニョが主催した新しい1幕オペラのコンペティションに応募し、それが1884年5月31日にミラノのヴェルメ劇場で初演されました。プッチーニは当時無名の作曲家で、「妖精ヴィッリ」をオペラ・バレエとして構想しました。応募した作品は審査員に高く評価されませんでしたが、上演されると、観客から熱烈に迎えられました。

「妖精ヴィッリ」の初期の成功により、プッチーニのオペラはジュリオ・リコルディによって出版されました。ジュリオ・リコルディは編集者であり音楽家でしたが、後にイタリアの音楽出版社リコルディ社を経営することになります。プッチーニに対して、このオペラを発展させるように指示したのはリコルディでした。1884年には初めての改訂が行われ、その翌年にはさらに第2回目の改訂が行われました。1889年、プッチーニは作品を再度見直し、今日まで多くの人々に賞賛される2幕オペラとして最終的に完成させました。

このオペラのリブレットは、フェルディナンド・フォンターナが、ドイツの伝説をもとに、イタリア語で書きました。ヴィッリとは、若者ロベルトに魔法をかける妖精を指しています。ロベルトは若いアンナに永遠の愛を誓いましたが、長い旅の途中で妖婦の魔法にかかってしまいます。彼を待ち続けていたアンナは、失恋からくる心痛で、死に近づいていきます。最終的に、アンナは変身し、致命的な呪いがかつての恋人の運命を決定づけることになります。

この悲しい状況が、プッチーニの優れた表現力で描き出されています。メロディーはフォンターナの叙情性と見事に調和しており、特にオペラの2幕版では、悲劇的な物語の展開がじっくりと語られている点が注目されます。「妖精ヴィッリ」はプッチーニの初期の作品の1つかもしれませんが、非常に多くの面で交響楽的なオーケストレーションが施されています。すでにプッチーニのスタイルが感じられると同時に、プッチーニがその後の輝かしいキャリアで磨き上げていった技法がうかがわれます。

ヴェローナの中心に位置するフィラルモニコ劇場で、まれにしか上演されないプッチーニの作品をどうぞお楽しみください。




image Teatro Filarmonico Verona / Per gentile concessione Fondazione Arena di Verona / Foto Gilles Alonso