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    モーツァルト/ロッシーニ 、C.ミョンフン

    モーツァルト/ロッシーニ 、C.ミョンフン

    韓国のピアニストで指揮者でもあるチョン・ミョンフンは、ヴェネチアのフェニーチェ大劇場と長年コラボを行ってきており、この名高いオペラハウスの舞台で魔法のような力を披露しています。他に、ニューヨーク(フィルハーモニーとメトロポリタンオペラ)、アムステルダム(コンセルトヘボウ)、ミュンヘン(バイエルン放送)をはじめ、ベルリン、ウィーン、パリ、ロンドン、ボストン、フィラデルフィア、シカゴのオーケストラやフィルハーモニーで、国際的な管弦楽団の指揮を務めてきました。今シーズン、このチョン・ミョンフンが再びフェニーチェ大劇場で、オーケストラと合唱団を指揮し、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの「アヴェ・ヴェルム・コルプス」K618とジョアキーノ・ロッシーニの「スターバト・マーテル」という2つの素晴らしい作品をお送りします。「スターバト・マーテル」には、カルメラ・レミージョ(ソプラノ)、マリナ・コンパラート(メゾソプラノ)、マクシム・ミロノフ(テノール)、ジャンルカ・ブラット(バッソ)がソリストとして参加しています。

    モーツァルトは1791年、バーデン・バイ・ウィーンのシュテファン教会で働く音楽家の友人、アントン・シュトールのためにモテット「アヴェ・ヴェルム・コルプス」を作曲したと言われています。聖体顕示のために書かれた作品なので、初演は1791年6月23日であろうと推定されます。この教会音楽作品は、しばしば、同年秋に作曲されたモーツァルト最後の未完の傑作、劇的で力強い「レクイエム ニ短調」の先駆的作品と見なされています。「アヴェ・ヴェルム・コルプス」は、後にモーツァルトが「レクイエム」で再び使用し、発展させることになる様式的要素を含んでいますが、よりストレートでシンプルな構成になっています。このモテットは、モーツァルトが音楽の質や深みを犠牲にすることなく、演奏家の能力に自分の作曲技巧を適合させることができたことを示す好例となっています。

    次に演奏される「スターバト・マーテル」は、聖母マリアの偉大な試練を描いた古典的典礼文に、ロッシーニの鋭い旋律感覚と音楽的ドラマが融合された作品です。ロッシーニがこの曲に着手したのは1831年でしたが、全曲を書き上げるまでに10年の歳月を要しました。完全なバージョンは1842年1月7日、パリのイタリア座のサル・ヴァンタドゥールで初演されました。初演をはじめ、ヨーロッパ各地で行われた公演で、聴衆は驚嘆しました。オペラの巨匠であるロッシーニは、この典礼文に、宗教曲ではめったに見られない生き生きとした官能的な雰囲気を吹き込んだからです。チョン・ミョンフンの見事な指揮で、聴きごたえ十分のモーツァルトとロッシーニの宗教曲をお楽しみください。




    image Gran Teatro La Fenice / Fondazione Teatro La Fenice, Michele Crosera