インテルプレティ・ヴェネツィアーニ
アントニオ・ヴィヴァルディの協奏曲を日常聞くのは、ホテルのロビーやショッピングセンターのエレベーターにいるとき、電話でオペレーターにつながれるのを待っているときなどに限られています。普通、これは「四季」の一部で、前後に何があるのかもわからず、ヴィヴァルディの音楽の素晴らしさを正当に表すものとはとても言えません。
幸いなことに、インテルプレティ・ヴェネツィアーニ Interpreti Venezianiのアーティスト達が私たちのために、ヴィヴァルディの「四季」の12の瞬間を全て、また同じヴィヴァルディの書いた他の何百もの協奏曲を全曲演奏しています。
インテルプレティ・ヴェネツィアーニは、1987年にヴェネツィアを拠点として結成されました。世界で最も人気のある室内オーケストラ・アンサンブルの1つで、ベイルート、メルボルンそしてプラハなどの音楽祭に参加したり、長年にわたり、日本で自分たちのヴィヴァルディ音楽祭を企画したりしました。 1991年には、レニングラードがサンクトペテルブルクという名前に戻ったことを記念し、キーロフ劇場(現在はマリインスキー劇場と呼ばれています)のワールド・ヴィジョン・テレマラソンで演奏しました。
国際的な成功にもかかわらず、インテルプレティ・ヴェネツィアーニは、ヴェネツアで多くの時間を過ごし、毎年1シーズンで約200のコンサートを行っています。もともとサンマルコ地区に1084年に建てられた、聖ヴィダルの旧教会が、魔法のような彼らのコンサートのための会場です。
インテルプレティ・ヴェネツィアーニのレパートリーは幅広く、聖ヴィダル教会でのコンサートで全く同じ演奏が繰り返されることはありません。ですが、ヴィヴァルディ、通常「四季」は常に演奏されます。他にも、「海の嵐」として知られているヴァイオリン・弦楽器・ハープシコードのための協奏曲(Opus 8、No. 5)や、ヴァイオリン・弦楽器・ハープシコードのための協奏曲(RV 199)「疑い」などが演奏されます。
コンサートはヴィヴァルディで始まりますが、ルイジ・ボッケリーニ、ジャンバッティスタ・チマドール、フランチェスコ・ジェミニアーニ、オットリーノ・レスピーギなど、他の作曲家の作品、またアルビノーニ、バッハ、ハイドンなどのお馴染みの音楽もお送りします。
インテルプレティ・ヴェネツィアーニのアーティストたちは、他の作曲家の作品もヴィヴァルディのコンサートに含めることで、音楽史上最も独創的な時代のひとつであるバロック時代を魅力的にご紹介します。