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    タメルラーノ、A.ヴィヴァルディ

    タメルラーノ、A.ヴィヴァルディ

    アントニオ・ヴィヴァルディの「タメルラーノ」は、「バヤゼット」としても知られ、1735年のカーニバルの時期にヴェローナのフィラルモニコ劇場で初演されました。帝国同士の紛争を背景に政治、ロマンス、死を扱った古典的なストーリーのこの作品は、バロック・オペラを象徴していると言えましょう。脚本はアゴスティーノ・ピオヴェーネによって書かれました。英語ではタメレーン、イタリア語ではタメルラーノとして知られるトルコ・モンゴルの征服者ティムール・レンクが、15世紀初頭にオスマン帝国に対する軍事作戦を成功させたという史実に基づいています。今シーズン、ヴェネツィアのマリブラン劇場で、帝国史と音楽史がひとつになった作品をお楽しみください。

    音楽的に、「タメルラーノ」はヴィヴァルディのパスティッチョ技法の好例とされています。ヴィヴァルディは、この作品で、他の作品や他の作曲家の作品の一部、また以前からの自分の作品でまだどこに挿入すればいいのかわからなかったパッセージを使い、十分に印象的なアリアとアンサンブルウィ含む完全なオペラを目指しました。印象的なメロディーとレチタティーヴォに加え、序奏の延長として3部から成る交響曲もあり、ここではオペラの中心的なモチーフのいくつかが現れます。

    「タメルラーノ」のストーリーは、タメルラーノ(ティムール)によりアンカラが略奪され、その結果オスマン帝国のスルタン・バヤズィド1世が王位を剝奪された史実からインスピレーションを得ています。中心人物は、タメルラーノ、彼の盟友であるビザンチン・ギリシャの王子アンドローニコ、オスマン・トルコのスルタン、バヤゼット、その娘の王女アステリア、そしてタメルラーノと婚約したもう1人の王女イレーネです。大勝利を収めたタメルラーノはバヤゼットを幽閉し、その運命をどうすればいいのか考えていました。イレーネ王女と婚約しているにもかかわらず、彼はすぐにアンドローニコと婚約している囚人の娘アステリアに思いを寄せ、ギリシャの王子に花嫁を交換しようと申し出ますが、王子は丁重に断ります。緊張が高まる中、アステリアとバヤゼットは危険な暗殺計画を練ります。2人はタメルラーノの悪名高い怒りから逃れられるのでしょうか。ヴェネツィアのマリブラン劇場で続きをご覧ください。




    image Teatro Malibran / Fondazione Teatro La Fenice, Michele Crosera