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    秘密の結婚、D.チマローザ

    秘密の結婚、D.チマローザ

    ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトがコミック・オペラの作曲家として最も多作で有名だった頃、他の作曲家はどうしても彼の陰に隠れてしまうことが多かったのですが、ドメニコ・チマローザは例外でした。チマローザは、大ヒット作「秘密の結婚」のおかげで、モーツァルトに匹敵するほどの成功と名声を当時得ただけでなく、「秘密の結婚」は何度も上演されることになりました。初演は1792年2月7日、ウィーンのブルク王宮劇場で行われました。出席した皇帝レオポルト2世は、公演に大満足だったので、出演者に夕食を注文した後、オペラの全曲を再演させたという伝説も残っています。これは、オペラ史上最長のアンコールとなっただけでなく、チマローザの才能と作品の魅力を証明しています。今シーズン、ヴェネツィアのフェニーチェ大劇場で、この「秘密の結婚」が上演されます。

    「秘密の結婚」(イタリア語では「Il matrimonio segreto」)の台本は、ジョヴァンニ・ベルターティが書きました。ベルターティは、1766年にジョージ・コルマン1世とデイヴィッド・ギャリックによる戯曲「The Clandestine Marriage」をもとにしました。ボローニャを舞台に、富豪のジェロニモ、二人の娘エリゼッタとカロリーナ、妹フィダルマ、秘書パオリーノが登場します。カロリーナとパオリーノは密かに結婚しており、これがこのオペラの最大の難関となります。二人の結婚を公表するには、ジェロニモの長女エリゼッタが先に結婚しなければなりません。パオリーノは天才的な手腕で、落ちぶれた貴族、ロビンソン伯爵とエリゼッタの結婚を取り決めますが、到着した伯爵は、すぐにカロリーナを見そめ、持参金を減らしてでも彼女と結婚しようとします。ジェロニモは承諾しますが、他の誰もこの新しい計画を受け入れません。エリゼッタは伯爵のことが好きで、カロリーナとパオリーノは結婚を隠していることができないため絶望的になっています。また、フィダルマは密かに恋をしており、それが事態をさらに複雑に・・・。

    「秘密の結婚」は、多くの誤解、片思い、笑いの上に成り立っています。ユーモラスなストーリーとチマローザの親しみやすいメロディーで、この熟成されたオペラを、ヴェネツィアのフェニーチェ大劇場でお楽しみください。




    image Gran Teatro La Fenice / Fondazione Teatro La Fenice, Michele Crosera