ビゼー / チャイコフスキー、D. カッレガーリ
ヴェネツィアのマリブラン劇場において、ダニエレ・カッレガーリの指揮により、19世紀を代表する作曲家、ジョルジュ・ビゼーとピョートル・イリイチ・チャイコフスキーの作品が披露されます。カッレガーリは、指揮者として高く評価されており、これまでニース・フィルハーモニー管弦楽団や、アントワープのロイヤル・フランダース・フィルハーモニー管弦楽団で首席指揮者を務めてきました。ミラノ出身で、母国のRAI国立交響楽団をはじめ、世界各地の主要な交響楽団を指揮してきた経歴を持ちます。本公演でも、選りすぐりの交響曲2作品を魅力的に演奏します。
最初に演奏される偉大なフランスの作曲家、ビゼーの「交響曲ハ長調」は、1855年に作曲されました。アレグロ・ヴィーヴォ、アダージョ、スケルツォ形式のメヌエット、そしてアレグロ・ヴィヴァーチェのフィナーレという4楽章構成です。この作品には2つの特異な点があります。第1に、ビゼーが、交響曲というジャンルの中で唯一、大幅な改訂を加えることなく完成させた交響曲であることです。ビゼーは、「ローマ交響曲」とも呼ばれる交響曲「ローマの思い出」を書いていますが、これは、1863年の初演後に何度も改訂されました。今回演奏される「交響曲ハ長調」は、それとは対照的です。第2に、ビゼーが1875年に没してからおよそ60年後、1935年2月26日になってようやく初演されたことです。この曲が書かれたのは、彼が17歳の学生の時でしたが、その存在は長らく知られていませんでした。しかし1930年代になり、音楽学者たちがこの作品についての記事を発表し始め、オーストリアの指揮者フェリックス・ワインガルトナーがその存在を知るに至ります。こうして彼がスイスのバーゼルで公の場で初めて指揮を行い、この名作が世に出ることとなったのです。
もう1つの演奏されるのは、いわゆる「小ロシア交響曲」。ロシアの作曲家、チャイコフスキーが1872年後半に作曲および管弦楽編曲を行った作品です。正式名称は「交響曲第2番ハ短調 作品17」で、チャイコフスキーは翌年初めに小さな改訂を加えました。全曲の初演は1873年2月7日にモスクワで行われましたが、その1か月前にはサンクトペテルブルクのリムスキー=コルサコフ邸におけるプライベートな集まりで、チャイコフスキー自身が終楽章を披露しています。何年か後の1879年12月から1880年1月にかけて、彼はこの作品に大きく手を入れ、改訂版を完成させました。今日の演奏会で主に取り上げられるのは、この1880年版です。初版も時折演奏されますが、チャイコフスキー自身は、改訂版の方を好み、「今後は1880年版のみが演奏されるべきだ」とはっきり述べています。
マリブラン劇場において、音楽的な演劇性と豊かな情景描写に満ちたこの2つの交響曲を、定評あるフェニーチェ管弦楽団と名指揮者の共演でお楽しみください。