オペラ チケット イタリア

Teatro dell'Opera di Roma


III (Poltrone di Platea), € 192
V (Palchi Laterali plt 1 Ord avanti), € 168



ねじの回転、B.ブリテン

ねじの回転、B.ブリテン

ローマ歌劇場で、6人の歌手に劇場のオーケストラを加えて、ベンジャミン・ブリテン作曲「ねじの回転」が上演されます。プロローグと全2幕のこのオペラは、ブリテンの最もダークな作品のひとつで、原作となったヘンリー・ジェイムズの同名のゴシック小説をもとにしています。夫がブリテンに長く協力していたことから、ブリテンがよく知っていたマイファンウィー・パイパーが脚本を書きました。そして、1954年9月14日にヴェネツィアのフェニーチェ劇場で初演されました。

一連の異常な状況を記した文書か証言のようなプロローグに続いて、第一幕は、家庭教師が大きな屋敷に向かうところから始まります。彼女は、屋敷に到着すると、自分が世話をすることになる男の子と女の子に会い、また、家政婦とも会います。やがて、男の子は学校から退学させられることがわかり、また近くの塔に謎の人影が見えることから、不穏な雰囲気が漂い始めます。その後、女の子が遊んでいる間に、家庭教師はかつての家庭教師の姿を見て動揺します。グロース夫人は、塔にいたのはこの屋敷の元召使で、前の家庭教師と不倫関係にあった男であり、二人とも死んだと言います。さらに恐ろしいことに、男の子は悪い行いをほのめかすようなおかしな歌を歌い続け、女の子は幽霊が見えると主張します。

ブリテンのオーケストレーションは、そのストーリーの不気味さをよく表しています。ブリテンは、不協和音と繰り返される主題、つまりライトモチーフを多用し、物語の転換やつながりを表現しています。12音技法の音楽は、印象的で、この種の音楽の好例と言えましょう。ブリテンはこの曲をプロローグで「ねじ」のテーマとして使用し、その後オペラが展開するにつれてさまざまな形に編曲されたり、新しい形を取ったりして繰り返されていきます。

ローマ歌劇場として知られるコスタンツィ劇場で公演されるこの作品は、19世紀のゴシック怪談以上のものを現代の観客に見せてくれます。暗いテーマや心理的な恐怖を暗示しながらも、決して超自然的な世界には踏み込まず、はらはらさせられる物語です。




image Римский оперный театр / Silvia Lelli / Teatro dell'Opera di Roma