オペラ チケット イタリア

Teatro dell'Opera di Roma


III (Poltrone di Platea), € 192
V (Palchi Laterali plt 1 Ord avanti), € 168



ラ・ボエーム、G. プッチーニ

ラ・ボエーム、G. プッチーニ

ジャコモ・プッチーニは悲劇的な愛の機微に精通しており、それを音楽で表現する方法を心得ていました。その表現は、いまなおオペラ作品の中で比類のないものとして評価されています。彼のいわゆる「成熟期のオペラ」の第一作とされる「ラ・ボエーム」は、彼の典型的な作風の要素を示しており、心を揺さぶる美しくも哀しい恋物語を描いています。ローマのコスタンツィ劇場でその感動をご体験ください。

「ラ・ボエーム」は、プッチーニと台本作家ジュゼッペ・ジャコーザ、ルイージ・イッリカという名コンビによる共同作業の代表作品です。彼らは他にも数々の代表作を共に生み出しました。「ラ・ボエーム」は、アンリ・ミュルジェールによる連作小説「ボヘミアン生活の情景」をもとに書かれました。

物語は、パリに暮らす詩人ロドルフォとお針子ミミという二人のボヘミアンのラブストーリーを中心に展開し、個性豊かな脇役たちが彩りを添えます。二人の愛は急速に深まりますが、貧困と病が原因で、ロドルフォはミミを突き放し、裕福な男性のもとへ行かせようとします。月日が流れても二人の想いは消えず、ある日、病で重体のミミが、かつて二人で暮らした家に戻ってきます。二人は愛を再確認し、ミミはロドルフォの腕の中で静かに息を引き取ります。

同じ物語を題材にオペラ化を計画していたルッジェーロ・レオンカヴァッロとの競争の中で、プッチーニは並々ならぬ情熱を注ぎ、短期間で優れたスコアを完成させました。台本作家のジャコーザとイッリカは、この悲しいストーリーに特有の機知を織り交ぜ、観客を笑わせ、泣かせ、深く考えさせる絶妙な構成に仕上げました。

初演は1896年2月1日、トリノのレージョ劇場で行われ、大成功を収めました。感動的な物語と卓越した音楽により、この作品は今もなお、世界で最も有名で、最も頻繁に上演されるオペラのひとつとして愛され続けています。

この人気を支えているのは、プッチーニの素晴らしい音楽です。プッチーニはオーケストレーションを巧みに物語の中に溶け込ませ、主要な登場人物一人ひとりに音楽的モチーフを与えることで、観客の興味を絶えず引きつけ、場面の移り変わりを分かりやすくしています。アリアは、「私の名はミミ Si, mi chiamano Mimí」などのように愛らしいものもあれば、「あなたの愛の呼ぶ声に Donde lieta uscì」のように切ないものもあり、どのソロもオペラにおけるキャラクター表現の典型と言えるでしょう。

ローマ歌劇場で、ほろ苦くも魅力的な「ラ・ボエーム」をどうぞお楽しみください。