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    モーツァルトのレクイエム

    モーツァルトのレクイエム

    死者への哀悼を表した作品の中で、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトによる、不滅の「レクイエム ト短調K. 626」ほど深みを持った作品はあまりないでしょう。モーツアルトが最後に残した未完成の作品は、人々の心を浄化するようなハーモニー、まるで天国まで届くかのようにゆっくりと積み重なる対位法、そしてモーツァルトの作品全てに見られる人間わざを超越した正確なオーケストレーションのおかげで、この種の音楽の中で特に際立っています。今回この作品が、ローマ交響楽団、合唱団Nuova Arcadia Choir、4人のソリスト、そしてピエー・ジョルジョ・ディアニジの指揮で、ナポリの壮大なComplesso Monumentale Donnareginaにおいて演奏されます。この会場も、作品の雰囲気にこれ以上ないほどマッチしています。

    モーツァルトは、1791年の後半、フランツ・フォン・ヴァルゼック伯爵の依頼で、レクイエムの作曲にとりかかりました。伯爵は自分の妻の死を悼む作品をモーツァルトに依頼し、自分の作曲として発表するつもりだったという説もあります。ところが、モーツァルトの健康はだんだんと衰え、この作品の前半をかろうじて書き上げたところで、1791年12月5日この世を去りました。モーツァルトの早すぎる死の後、弟子のフランツ・クサーヴァー・ジュースマイヤーが、モーツァルト自身が残した下書やメモをもとに、この仕事を引き継ぎ、1792年にスコアを完成させました。

    モーツアルトの悲劇的な死によって未亡人となったコスタンツェは、作品はジュースマイヤーの補筆ではなく、死にゆくモーツァルトが自分自身のために「レクイエム」を書いていたと主張、その上モーツアルトは毒殺されたという噂まで飛びかいました。しかし、このドラマやうわさ話は別にして、「レクイエム」に込められた驚異的な美と感情が、モーツアルトのスタイルと感性をはっきりと示していることは明らかです。モーツアルトとジュースマイヤーのスコアはクラシックとして残り、今回ナポリのComplesso Monumentale Donnareginaで演奏されます。この作品の魅力、魔術をどうぞお楽しみください。